Previous Page  5 / 7 Next Page
Information
Show Menu
Previous Page 5 / 7 Next Page
Page Background

三田)

離職を防ぐ取り組みは行っていますか?

阿部)

「何の目的をもって入職してきたか」を大切にし

たいと思っています。本来やりたかった事を聞い

て、不安に思っているなら話を聞いて協力をして

あげたいです。最初の目標から、食事・排泄等の

固定された業務をと言われるものに比重が重くな

ってしまい、疲弊することで目標とするやりたい

ことが出来ず、福祉に興味がなくなる・居場所じ

ゃないと考えてしまい離職につながります。自分

たちが行いたかった事を行える仕組みや目標を忘

れない取り組みのため、勉強会や話を聞く場を設

けています。専門職なので、介護士として重要な

役割や責任がかかってきます。不安や悩みを聞い

て、一緒に歩く事が大切だと考えています。

三田)

学生は明確な目標をもって就職していますか?

関口)

「こういう介護士になりたい」「こんな風に関わり

たい」と思いをもって卒業をしています。ただ、

高校生なので未熟な面はあります。就職先で大事

に育てられている実感もあります。全国的にみて

も、専門の養成高校を卒業した人達の離職率は低

いです。早くから目的意識をもって学んだ人達の

特徴かもしれま

せんね。

三田)

就職先の企業に

求める事はあり

ますか?

関口)

働き始めてから、研修等で学ぶ機会がある体制は

良いと思います。

阿部)

研修は職員が一番希望するところですね。

関口

入職した時と、学ぶことは変わっていきますから

ね。医療もそうですが、日進月歩で年々変化して

いきます。入職後も学ぶ機会があるので有り難い

です。

三田)

介護人材が

38

万人位足りなくなると言われていま

すが、企業努力も必要な中、国はどう考えている

と感じていますか?

関口)

処遇改善をしようと、制度として変わってきてい

ます。まだ、検討を重ねていると思いますが。

阿部)

介護福祉士に限っては、上位の資格ですよね。今

はケアマネジャーになっていますが、介護福祉士

の名称をとった“認定介護福祉士”のように、質

を高めるとともに目標をもってステップアップ出

来るようにしていくと思います。それにともなっ

て、処遇も改善

されていき人

材の部分の介

護報酬が加算

されていくと

思います。

三田)

外国人雇用についてはどう思いますか?

阿部)

特養に一人在職しています。文化や言葉は違うが、

日本人より温かみがあります。その方は「日本国

民全員を家族だと思っている。その家族に自分が

出来ることをするのは当然だと思っています」と

話してくれました。言葉は伝わらないかもしれな

いが、その気持ちは伝わると思います。日本は閉

鎖的なところがありますが、海外の方は視野が広

いのかなと思います。

三田)

介護は技術ではなく、コミュニケーションで言葉

が大事と言われていますしね。

人材不足を解消する為に、ボランティアの方々に

介護の仕事を担ってもらうような話も聞いていま

すが。

阿部)

ボランティアの方が担うのは公的には難しいと思

います。それだったら、元気な高齢者を短時間で

も雇用して、若い職員と一緒に介護をしていくと

良いかと思います。若い世代だけを集めようとし

ても難しくなっていきます。

三田)